表札はフォントが大切!選ぶポイントとおすすめの組み合わせは?
2023-06-15
玄関前や門に設置する表札は、誰が住んでいるのかをわかりやすくしてくれます。住宅購入の際など、どのような表札にしようかと悩むこともあるでしょう。
表札を作成するなら、フォント選びが大切です。読みやすさはもちろん、与える印象も変わってきます。
今回は、表札によく使われるフォントや主なフォントが与える印象、表札のフォント選びのポイントなどをご紹介します。漢字と英語のフォントのおすすめの組み合わせもご紹介するので、参考にしてください。
文字が持つ印象
同じ内容であっても、文字のフォントによって見た人に与える印象は変わってきます。そのため、与えたいイメージに合わせてフォントを選ぶことが大切です。
ここでは基本的な書体である明朝体やゴシック体、丸ゴシック体やデザイン書体が与える印象をご紹介します。
明朝体
明朝体はひとつの文字を形成する線の太さにメリハリがあり、横線が細く、縦線が太いのが特徴です。「ウロコ」と呼ばれる三角形の山が、線の始まりや終わりの部分にあります。「ハネ」や「はらい」の部分が細くなるなどの装飾があるフォントです。
可読性が高いため、新聞や書籍、契約書の本文といった長文に使用されることが多いです。長時間読んでいても疲れにくいフォントでしょう。
後にご紹介するゴシック体よりも視認性が劣るものの、線が太めの明朝体であればインパクトがあり、視認性が高まります。
明朝体の印象として、以下のようなものが挙げられます。
・大人っぽい
・真面目、知的、厳粛
・優雅、上品
・女性的、繊細
・伝統的、古典的、レトロ
・きれい、高級感
・落ち着き、信頼感
ゴシック体
ゴシック体はひとつの文字を形成する線の太さが一定で、縦線と横線が同じ太さのフォントです。明朝体のようにウロコがなく、はらいの部分が細くなるなどの装飾もありません。太いフェルトペンで書いた直線的な形状の文字をイメージするとわかりやすいでしょう。
視認性に優れており、遠くからでも文字を認識しやすいのが特徴です。インパクトがあって目立つため、ある程度小さくても読みやすいといえます。
ゴシック体の印象には、以下のようなものがあります。
・子どもっぽい、かわいい
・面白い、楽しい
・親近感
・男性的、力強い、安定感
・カジュアル
・モダン、洋風
・シンプル
線が太めのゴシック体は安定感や力強さが増しますが、反対に線が細めであれば女性的な印象やスタイリッシュな印象を与えます。
丸ゴシック体
丸ゴシック体とは、ゴシック体の画の両端や角を丸くアレンジしたフォントです。ゴシック体と同様、縦線も横線もほぼ同じ太さに統一されています。
丸ゴシック体が与える印象には、以下のようなものがあります。
・やさしい、やわらかい、ソフト
・親しみやすい、フレンドリー
・ポップ、楽しい
・明るく元気
・子どもっぽい、かわいい
デザイン書体
基本的な書体である明朝体やゴシック体のほかに、多彩なデザインの書体もあります。明朝体とゴシック体の特徴をあわせもったような書体や、個性的でインパクトのある書体、洗練されたデザインや大胆なデザインの書体などさまざまです。
与える印象はそのフォントによって異なるため一概にはいえませんが、デザイン書体を使用することで遊び心や独自性を表現できます。商品のパッケージや動画のテロップなど、人の目に印象づけたい場合などにも使われます。
デザイン書体が与える印象を効果的に使える場面も多くあるものの、研究発表や論文、ビジネスにおけるプレゼン資料などではデザイン書体をあまり使わないのが一般的です。論文やビジネス資料などでは、シンプルで読みやすい明朝体やゴシック体を使うことが多いでしょう。
筆記体
筆記体とは文字と文字を続けて書くためにブロック体を崩した書体のことです。
文字として視認性は高くないですが、手書き風でおしゃれな印象が強いので表札としてもつかわれる方が多く人気のフォントです。
また、デザイン性が強いので筆記体の中でも選ぶフォントによって印象は大きく変えることができます。
筆記体の印象として、以下のようなものがあります。
・繊細
・上品
・ナチュラル、親しみやすい
表札でよく使用されるフォント
さまざまなフォントがある中で、表札でよく使用されるのはどんなフォントなのでしょうか。
フォント
表札でよく使われるフォントとして、京円(きょうまどか)が挙げられます。筆で書き上げたようなにじみ具合や、丸みのあるデザインで、渋めなイメージにもかわいいイメージにも仕上げられるのが特徴です。
DFG隷書体やARP隷書体Mなどもよく使われます。丸みのあるデザインでやわらかな印象を与え、独特で味のある雰囲気をかもし出します。
そのほかにも、毛筆で書いたような滑らかな動きがある行書体や、読みやすい楷書体などもよく使用されます。和風なイメージや、伝統的な雰囲気に仕上がるでしょう。
また近年、英字の場合は手書き風の筆記体が人気な傾向にございます。
切り文字で作成される方も多くより繊細でおしゃれな印象が強くなります。
表札のフォントを選ぶポイント
数あるフォントの中から、どれを選べばよいか悩むこともありますよね。ここでは、表札のフォント選びで押さえておきたいポイントを3つご紹介します。
英語表記か漢字表記か
英語表記と漢字表記では、それぞれ見やすいフォントやおすすめのフォントが違います。まずは表記の仕方を決めましょう。
漢字表記はぱっと見て読みやすいのがメリットです。英語だと文字数が増えてバランスが悪い場合も、漢字なら少ない文字数で済むこともあります。ただし珍しい名字は、正しく読んでもらえないことも想定されます。
洋風の住まいのデザインに合わせて、英語表記にするケースもあります。漢字を知られないため防犯に役立つこともありますが、フォントによっては読みにくい場合もあるため注意が必要です。
また、英語と漢字を併記することも可能です。読み方に迷うような名字もわかりやすくなります。
読みやすさ
表札は、郵便や宅配、来客などの訪問者に自分の家を知らせるためのものです。イメージに合ったフォントを選ぶと同時に、見る人の視点も考慮しましょう。
選ぶフォントによって、読みやすさは変わってきます。一見してわかりにくいフォントや、英語表記の筆記体で読みにくいものは避けるのが無難です。
小さくしすぎない
表札の文字が小さいと、当然ながら読みにくくなります。文字がつぶれて読めない、かなり近づく必要があるといった事態になる可能性もあります。
表札の大きさはさまざまで、正方形、長方形、個性的なデザインなどプレートの形もいろいろです。表記したい文字が小さくなりすぎないような大きさや形の表札を選び、読みやすい大きさのフォントにしましょう。
おすすめの組み合わせ(英字×漢字)
漢字表記と英語表記を併記する場合、それぞれのフォントを選ぶ必要があります。5種類の漢字表記それぞれにおすすめの英字表記の組み合わせをご紹介します。
漢字表記:楷書体の場合
和風なイメージの楷書体に併記する場合におすすめの英語表記として、角ゴシック体が挙げられます。縦線や横線の太さが統一されており、シンプルな見た目が特徴です。
ひとつの文字の中で太さが異なっていてメリハリがある、明朝体もおすすめです。線の始まりや終わりに装飾があり、デザイン性があっておしゃれな印象を与えるでしょう。
和の雰囲気でそろえたいなら、平成行書体はいかがでしょうか。毛筆で書いたような、はらいのある独特な英語表記でありながら、読みやすさも兼ね備えています。
漢字表記:隷書体の場合
ひと文字がやや横長な隷書体は、線の太さがほぼ一定で、きっちりとした印象を与えるのが特徴です。すっきりとしていて読みやすい隷書体に合う英語表記を見ていきましょう。
英語も同じ隷書体でそろえると、まとまりのある仕上がりになります。隷書体は漢字でも英語でも読みやすく、見る人にとってわかりやすいでしょう。
ザフ体との組み合わせもおすすめです。筆記体のようにやや斜めのフォントではありますが、比較的読みやすいです。
カフリッシュ体も筆記体のタイプのフォントで、流れるように書いた文字が隷書体にマッチします。
漢字表記:なごみ体の場合
なごみ体は、毛筆で書いたようなにじみ具合や、やや丸みのあるデザインが特徴です。和の印象を与えます。
英語もなごみ体でそろえると、統一感が出ます。筆で書いたように、線の太さに強弱がある仕上がりです。
フリッツ体は線の始まりや終わりにやや装飾のあるフォントで、規則正しい印象を与えます。ややくずした印象のなごみ体と組み合わせると、メリハリが出ます。
ブラッシュスクリプト体は筆記体をベースとしたフォントで、文字が滑らかにつながります。親しみやすさもありつつ、優雅な印象を与えるでしょう。
漢字表記:クラフト体の場合
クラフト体は丸みのある文字で、かわいらしい印象に仕上がります。線の太さに強弱があるのが特徴です。
隷書体をベースにかわいらしい要素を加えた、流隷体とマッチします。手書きのように自然なデザインで読みやすく、優美な印象を与えます。
和風なイメージの楷書体との組み合わせもおすすめです。楷書体は読みやすく、丸みのあるクラフト体と並ぶとメリハリが生まれます。
英語もクラフト体にすると、全体的にやわらかく、かわいい雰囲気でまとめられます。
漢字表記:丸フォーク体の場合
丸フォーク体は、横線が細くて縦線が太めのフォントで、ハネやはらいが細くなるデザインです。先端が丸みを帯びているため、ソフトな印象を与えます。
英語も同じ丸フォーク体にすると、スマートできっちりとした印象を与えつつ、やわらかさも兼ね備えた仕上がりになります。
同じく先端に丸みをもたせた丸ゴシック体も、やわらかな印象でまとめられます。一定の太さではっきりと表記できるため、読みやすいのが魅力です。
直線やほぼ円形でつくられるフーツラ体を組み合わせると、シンプルですっきりとした仕上がりになります。
フォントを選ぶうえで素材も重要
フォントが決まりましたら雰囲気に合う素材を選ぶことも重要です。
人気の素材と素材の特徴を見て、雰囲気に合う表札を選びましょう。
木材
木材は和風と洋風どちらの住まいにも合わせやすく、天然木ならではの温かみを楽しめます。木材は加工性に優れているのも特徴です。
表札には、ヒノキやケヤキ、クリなどの耐久性の高い木材がよく使われます。また、木材の表札は風水においてもよいといわれています。
陶器
陶器は焼き物ならではの質感や色が魅力で、温かみのあるやさしい印象を与えます。落ち着いた雰囲気や渋い雰囲気を出したい場合にもおすすめです。落下時の衝撃やひび割れに弱いため、しっかり固定しておくとよいでしょう。
アクリル
アクリルは軽いですが、耐衝撃性や耐候性に優れている丈夫な素材です。比較的加工が容易なため、サイズの指定にも柔軟に対応してもらいやすいでしょう。
一見ガラスのようですが、ガラスのように割れにくいのがメリットです。ただし、紫外線によって黄ばみや変色が気になることもあります。
石材
御影石や大理石などの天然石は高級感があり、表札によく使われる素材です。強度が高く、汚れたときにもお手入れしやすいでしょう。
人工大理石は加工しやすく、天然石にはないカラーや個性的なデザインにすることも可能です。
金属
ステンレスやアイアン、アルミなどの金属製の表札は、おしゃれでスタイリッシュな印象に仕上がります。傷はつきやすいものの、割れや欠けは生じにくいです。
金属は加工がしやすく、プレートタイプや切り文字タイプのデザインなどが選べます。切り文字タイプは、影ができて文字が浮かび上がったように見えます。
タイル
素朴でナチュラルな雰囲気を出したいときにおすすめの素材です。温かみがあり、ソフトな印象を与えます。
シックなカラーやマットな質感、アンティーク感のあるタイルなどもあります。お手入れしやすいのも特徴です。
より詳細な素材についてくわしく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
まとめ
さまざまなフォントが存在する中、どれを使うかで見やすさや与える印象が変わってきます。どんな印象を与えたいのか、イメージに合ったフォントを選びましょう。
訪問者に自分の家を知らせる表札は、見やすさにも配慮するのがおすすめです。適切な大きさで、見やすいフォントを使用しましょう。
漢字か英語かによって選ぶフォントも変わってくるため、まずは表札を漢字表記にするか英語表記にするか、どちらも併記するかを決めておくとスムーズです。
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